2005年に任意団体として、日本食育学術会議を設立して13年目となりました。
幼児から高齢者まで、幅広い年齢層における食育とは何か、実践すべき食育とは何かを、多くの仲間(研究者・保育士・栄養士・教諭・歯科医師・看護師等)とともに発信してまいりました。
食育という言葉は石塚左玄が1897年ごろ、「体育知育才育は即ち食育なり」と造語したことに始まり、長い年月を経た後、2005年に「食育によって国民が生涯にわたり健全な心身を培い、豊かな人間性を育む」ことを目的とした、『食育基本法』が成立しました。
日本食育学術会議では世界に先駆けて、実学としての食育を普及・推進していくために、学術会議(大会)やセミナーの開催、論文発表、各教育施設における食育授業などを進めてまいりました。
平成23年からは、第2次食育推進基本計画が作成され、食に関する国民の関心も一層高まってきています。この中で、今後の食育の推進にあたっては、単なる周知にとどまらず、国民が「食糧の生産から消費等に至るまでの食に関する様々な体験活動を行うとともに、自ら食育の推進のための活動を実践することにより、食に関する理解を深めること」(食育基本法第6条)を旨として、生涯にわたって間断なく食育を推進する「生涯食育社会」の構築を目指すとともに、食をめぐる諸課題の解決に資するように推進していくことが必要であると述べられています。また、食育推進の重点課題として、次の3つが挙げられています。
@生涯にわたるライフステージに応じた間断のない食育の推進
A生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進
B家庭における共食を通じた子どもへの食育の推進
日本食育学術会議は、乳児から高齢者まで全てのライフステージを対象にした食育について研究を続けてきました。その中でも、特に子どもたちへの食育活動をメインテーマに、将来を担う子どもたちの生きる力や体づくりを食を通じてサポートしていきたいという気持ちで食育活動を行ってまいりました。
今後、より多くの方々の各専門分野からの情報交換の場として、日本食育学術会議にご参加いただき、今後の食育の発展に寄与していきたく思います。
皆様とともに活動していけることを楽しみにしております。